今回はそんなあなたにおすすめの1冊をご紹介します。
✔︎ 残りの人生の使い方をしっかり考えたい
✔︎ 人間力のある人になりたい
✔︎ 一歩踏み出す勇気がほしい
こんにちは、ゴミー(@GOMIE_BLOG)です。
今回取り上げる本は、260万部突破*。空前の大ヒットとなり、2018年最も売れた『漫画版:君たちはどう生きるか』です。
1937年と約80年前に出版された歴史的名著「君たちはどう生きるか」を、池上彰、宮崎駿、糸井重里というそうそうたるメンバーが絶賛したことで話題になりました。今回も5分で読めるように要約していきます。* 2021年4月時点
著者情報
吉野源三郎(編集者・児童文学者)
・1899(明治32)〜1981(昭和56)年
・東京大学哲学科卒業
・雑誌『世界』初代編集長。岩波少年文庫の創設にも尽力。
あらすじ
物語の舞台は1937年、約80年前の東京。
主な登場人物は、コペル君と呼ばれる中学生男子(主人公)と親戚のニートの叔父さんの2人です。
いじめ問題や親友との約束、貧しい家庭の友達との接し方といった、中学生らしい悩みに苦しむコペル君に、叔父さんがノートを通じてアドバイスします。
そんなノートは6回登場します。
❶ ものの見方
❷ 真実の経験
❸ 人間の結びつき
❹ 人間であるからには
❺ 偉大な人間とはどんな人か
❻ 人間の悩みと、過ちと、偉大さ
どれも勉強になる内容ですが、今回は特に重要なポイント、❶ものの見方 ❺偉大な人間とはどんな人か ❻人間の悩みと、過ちと、偉大さの3つに絞って解説していきます。
ものの見方
自分は世の中の一部でしかないという視点を持て
コペル君はある日、叔父さんと銀座のデパートの屋上に立っていました。
東京の街を見下ろし、数えきれない人たちが色んな方向に歩いている様子を見て、ふと理科の授業で習った「すべての物質は細かい分子の集まり」ということを思い出します。
これを聞いた叔父さんは、コペル君にノートを書きます。
コペルニクスは、ずっと地球を中心に宇宙が動いているという天動説が常識とされていた中で、宇宙全体を俯瞰的に捉えて、実は宇宙の中で地球が動いていると地動説を唱えたあの人です。
当時はキリスト教に反する危険思想として弾圧され、地動説に味方する人まで迫害されました。自分たちが住む場所が中心ではないという考えは、長い間受け入れられなかったのです。
このように人間は、すぐに自分が中心だと思ってしまう生き物です。特に損得に関わることになると、自分都合の判断から離れて考えられなくなります。
見返りを求めず世のため、人のために尽くせる人間になるためには、まず自分が中心という考え方を捨てることが第一歩ということを、叔父さんはノートを通じて教えてくれています。
(ちなみに、コペル君という名前は、この気付きを決して忘れないでほしいという想いを込めて、叔父さんがコペルニクスから付けたあだ名でした)
偉大な人間とはどんな人か
偉大な人間になるには経験を積むこと
ある日、事件が起きます。
コペル君のクラスに浦川君という貧しい家庭の友達がいました。そんな浦川君、弁当がいつも油揚だったため、山口という意地悪なクラスメイトに「アブラゲ」と呼ばれ馬鹿にされてしまいます。
いじめがエスカレートしたある日、ついにガッチンという勇敢な友達が猛抗議します。山口に殴り掛かったガッチンを見ていた他の友達も、追随して飛び出したその時、
イジメられていた浦川君が喧嘩を止めるのです。
一連の騒動を見たコペル君は、ガッチンと浦川君の行動に衝撃を受けます。そして、話を聞いた叔父さんからノートが届きます。
例えば、水が水素と酸素からできていることを教えることはできますが、汲んできた井戸の水の味、喉越し、飲んでどんな気持ちになるのかを人に教えることはできません。
だから、実際に経験して、考えて、その時感じた気持ちを味わって、それを忘れないでほしい。学校で教わる世間で立派だとされる行いをなぞるだけでは深みのある人間にはなれない、そんなメッセージがこのノートには込められています。
人間の悩みと、過ちと、偉大さ
周りに流されず、自分の心に従って行動しよう
ある日、コペル君はガッチンを裏切ってしまいます。
ガッチンが悪い奴らにボコボコにされ、さらに他の友達もみんなやられてしまいます。
そして、コペル君はそんな場面になったら「絶対に俺が守る」と約束していたにも関わらず、どうしても怖くて隠れてしまったのです。しかも、その姿をみんなに見られてしまいました。
結果、友達と疎遠になり、仲直りしたいけどどうすればいいのか分からない…
そんな悩みを抱えていたコペル君のもとにノートが届きます。
コペル君は自分でコントロールできない人の気持ちの事ばかり考えていました。
「裏切り者って呼ばれてるんじゃないか」
「絶交だと言われるんじゃないか」
「謝っても許してもらえないんじゃないか」
そして、コペル君は気が付きます。
大人になっても「どう思われるだろう」と考えすぎて身動きが取れなくなることってありますよね。でも、そんなことはすべて相手の課題で、考えたところでどうしようもないんです。
大切なのは、まずは「自分いまができること・したいことは何かを考えることに集中すること。そして、自分の道を信じて行動すること」です。
頭の中だけに閉じ込めているものに意味はありません。
自分の道を信じて行動した結果、失敗することもあるかもしれません。
でも、結果がどうであれ、自分を信じて行動した自分を好きになれる、このノートが教えてくれている一番大切なことです。
最後に
ここまで叔父さんのノートのポイントをまとめてきましたが、本書には自己啓発本によくある「○○しろ」といった答えは書かれていません。
コペル君が悩みについて考えて行動し、どうにか乗り越えていく過程に僕たち読者も一緒に向き合う。その過程を通じて読者自身が気付いて、納得感を与えてくれる本になっています。
コロナ禍で自分と向き合う時間が増え、価値観も大きく変わったと思います。自分の生き方の軸を持つことが、これまで以上に求められる時代になりました。
「自分の人生ってどうありたいんだろう」
ぜひこの機会に、普段なかなか考えることのない、この少し青臭い、そして壮大なテーマに想いを巡らせてみてはいかがでしょうか。
今回は以上になります。
最後までお読み頂きありがとうございました。今後も仕事や人生に役立つ情報をどんどんアップしていきますので、覗きにきてください。
ではまた!